『気密が重要なわけ。』

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今日は、気温は上がりませんでしたが

本当にいいお天気でしたね。

あちこちで梅が咲いているのをミ見かけます。

春ですね。



さて、皆さん、家を作ったとき、

設計された性能のうち、確認ができるのは

「気密」

だけ、ということをご存知ですか?

気密とは、”隙間がない”ことを示します。


エヌテックは「快適で省エネルギーな室内空間」を実現するため

性能にこだわりがあります。

設計時に断熱・気密・消費エネルギー・耐震性について

必ず数値を求めています。

しかし、このうち、最終的に完成時に試験を実施して確認ができるのは、

C値(隙間相当面積)こと、「気密」だけなんです。


こちら↓は先月にお引き渡しをした、広島市中区のY様邸で
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実施された「気密試験」の様子です。

試験の結果、C値が

「0.6㎠/㎡」

という結果でした。

これがどの程度のレベルかと申しますと、

次世代省エネルギー基準(旧)では、

「5.0㎠/㎡」

以下が、気密住宅とされるため

Y様邸は目標数値に対し、1/8の隙間しかないということになります。

ちなみに、エヌテックが目標とするC値は、1.0以下です。



断熱性能は仕様、耐震性は構造計算、によって

設計時にほぼ性能を予測できるのですが、

検査による確認はあっても、

完成時に試験によっての断熱・耐震の確認方法はありません。



「気密」だけが、

試験によって実際に現場で確認ができる唯一の性能なのです。



気密の重要性は、このブログでも何度か取り上げましたので

繰り返しになりますが、

素晴らしい断熱材を苦労して断熱しても、

素晴らしい性能の窓を設置しても、

軒や庇による建築的防御をしても、

パッシブデザインによる設計上の工夫があっても、

”隙間”があると、冬は熱が逃げ、夏は熱が侵入してしまい、

その熱の損失・熱の侵入によるエネルギー損失は多大です。

空気に性質によってもたらされる不快感も引き起こされます。



実は、気密こそ快適性能の”肝心要”と言って過言ではないのです。



冬に暖房すると、天井あたりばかりが暖かくて足元がスースーする、

という経験はありませんか?

ご存知の方も多いかと思いますが

暖められた空気が上に上がるというのは広く知られた現象です。

空気は暖められると膨張して上昇するため、

上部の隙間から空気を押し出します。

すると、押し出された分だけ今度は下部の隙間から外気が侵入してきます。

冷たい空気は重いため下に溜まります。

これが”足元がスースーする(寒い)”原因です。

隙間が多ければ多いほど、暖房するほど暖かい空気が逃げていき、

冷たい空気を呼び込んでいることになるのです。


断熱された壁や床部分は熱が伝わりにくくはなっていますが、

壁床天井にある断熱材では隙間から侵入する空気(冷気)は防げません。

夏は、冷気が床近く(室内下部)にたまり、暑い空気が外部から侵入して

室内上部はなかなか冷えません。

結局、どんなに素晴らしい最先端の暖冷房機器や、

熱容量の大きい薪ストーブなどの暖房機器であっても、

その力を正しく発揮させるのは、「建築次第」ということですね。

隙間が大きい空間を足元から天井までムラなく暖めようとすると、

相当なエネルギーが必要ということがお分かり頂けましたでしょうか?



ここでご理解を頂きたいのは、

空気の性質は、

れっきとした自然界の物理現象だということです。

寒い地域だろうが、暑い地域だろうが、

空気は空気が持つ性質通り、条件下でどこでも同じように動きます。



暑い、寒い、の適切な解消(温熱的快適の実現)のためには、

空気や熱の性質を正しく理解して、

それらをコントロールできなければなりません。

暖冷房器具を何にするかという選定も重要ですが、

せっかくチョイスした機器が

「効かなければ」導入する意味がありません。

効かせるためには、熱を媒介する空気の移動を

どう建築でコントロールするか(できるか)、

をちゃんと考えることが重要なのです。



気密性能は、適切な温熱環境実現の必須事項なのです。



たったひとつ、現場で自分の家の性能を確認できる数値である

「気密性能」(C値 = 相当隙間面積)

を出すためには、施工時に現場で丁寧にひとつひとつ隙間を塞いで行くしか

方法がありません。

現場監督だけでなく、実作業を行う職人さんたちの気密に対する意識が

欠かせません。



エヌテックでは完成時に全ての物件で、気密試験を実施しています。

お客様が試験に立ち会われることも多いですよ。

だって、我が家の快適性と省エネルギーを左右する「性能」、

つまり作業の成果をこの目で確認できるチャンスは、

この時しかありませんから。






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by ntecj-yoko | 2015-03-12 19:39 | 取り組み

設計士yokoが主催する スタジオエンネのブログ


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