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『段差がないということ。』

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今朝は気温が下がって寒い朝でしたが

日中は、気持ちよく晴れて気温も上がってきました。

光はもう春ですね。


さて、先日のこと、

知り合いから家のことで相談を受けました。


高齢者がいて車椅子利用となったため

段差を解消したいという内容です。


昔ながらの民家作りで大きな立派なお住まいです。

築後約30年ですから、そんなに古いわけではないのですが、

大きな和室の続き間があり、その周囲を広縁が回っており、

敷居を境に畳の部分と15ミリほど段差があります。


段差解消の小さな部材(三角状)を設置してあるのですが、

車椅子にとっては小さなスロープも一苦労なんですね。


しかし、段差を解消するためには、床を上げなければなりません。

相当な面積となり、コストも掛かります。


日常的に利用する、トイレ、洗面、キッチン(台所)も全て段差があり

苦労しているそうです。


常に介助者がいれば良いのですが、

付きっきりでなければなりません。


できるだけ自分のことは自分で出来る方が

ご本人、介助者、双方にとって良いことですよね。


今は、バリアフリー的な考えが一般的となったため、

段差有りの床の方が珍しいかもしれません。


築年数が経ったお住まいには、未だに少しの段差で

不便を感じていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?


たった、1センチ5ミリ(15ミリ)のことが、

家族全体にかなりの苦労を掛けているのかもしれません。


初めて家作りをされる方は、30代、20代が多いかと思います。

ご自分が高齢者になることなどリアルにイメージができないでしょうし、

それが当たり前だと思います。


しかし、人は誰しもが年を重ねて年齢相応になっていきます。

また、年を重ねるほど、家にいる時間も長くなるのです。

床の段差だけでなく、

寒さ暑さも、年々耐えがたくなって行きます。

家や設備のメンテナンスも必要です。

複雑なものは、メンテナンスも複雑で手が掛かります。


形も設備もシンプルにしておくことが一番じゃないかな?

と、つくづく思います。


知り合いには、

床の段差解消は、高齢者だけでなく家族全員にとってメリットが大きい、

やった方がいい、

そして

高齢者は冬の明け方トイレで倒れて以来、

不自由になったことを考えると、

できれば、断熱改修もやったほうがいい、とも提案しました。


段差解消、断熱改修で得られるものは、

単に利便性だけでなく、

家族の日常的なストレスも大きく解消されることになると思います。


そして、最も得難く損なうと取り戻すのが難しい

「健康」

に対する備えになるはずです。




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by ntecj-yoko | 2015-02-28 14:30 | 介護生活

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