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『温熱環境にこだわるわけ。』

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昨日は朝から黒田のカープへの復帰!に感激!!

昨夜は、フギュアの全日本選手権で羽生君の別格の技術と美しさに圧倒され

と、スポーツづくしの日でした。

しかし、羽生君はすごいなあ。

図抜けた技術と努力はむろんのこと、

リンクに出入りするたび一礼を欠かさず、

受け答えもイマドキな言葉遣いじゃなく的確です。

日本が誇る日本人ですね。

黒田やさんイチローさん真央ちゃんもそうだけど、

図抜けた超一流は人間としてもこうでないとなれないのかも。

3月のフィギュア世界選手権が楽しみです⭐️



さて、今日も曇りで気温の上昇が望めず、終日寒そうです。



エヌテックは「快適な温熱環境づくり」にこだわり続けていますが、

これは、夏は涼しく、冬は暖かく、ということです。


「快適」であるという結果が欲しいので、手法(主に設備)にこだわりはありません。

好みは、人それぞれですからね。


しかし、家が建築である以上、躯体性能が適切でなければ

「適切な温熱環境」※は作れません。

快適ゾーンが目安となります。


空気は、温められると膨張して軽くなり上昇します。

冷やすと反対になります。

また、熱は「高い方から低い方へ移動する」性質があります。


これらを理解した上で

温熱環境とは、すなわち「熱」をどうするか、ということですから

夏であれば、高温となった外の熱、冬であれば低温となった外気、

の影響を受けにくくしてやることが重要です。


「断熱」(外気の影響を受けにくくする)

すること、

「気密」(冷やしたり温めたりした空気を逃がさず、外から入れない)

が躯体性能に求められます。


しかし、断熱に関してはやればいいってもんでなく、

夏の日射取得を防ぐこと、でも冬は取得できること、

という相反する要望を両立することが求められます。


エヌテックでは、数値化することで求める温熱環境に対して

どうかを確認しています。

設計時には目指すべき目標数値を設定して算出し、

完成時には気密測定を実施し、

本当に設計した通りの数値が実現できるかどうかの検証も行います。


「いや〜、何十年もやってきた経験がありますから大丈夫です!」


という声もあるかもしれませんし、

確かに職人さんや携わる人の「技能・伝統・基本知識」は必要ですが、

しかし、ここ数年で木造建築における工事のありかたも激変しました。

昔ながらのやり方が通用しない部分もあります。



むしろ、ちゃんと測定することで、

職人さんは確かな仕事をしたということが確認できます。

余談ですが、そういう意味で「フォルクスハウス(byOMソーラー)」は、

素晴らしかったなあ。

工業製品化(プレファブリケーション)されたことで、

現場で組立てるだけで想定した断熱気密が実現できました。

現在求められている性能からするとやや物足りませんが、

それでも十分に快適です。

秋山先生の先見性ですね。素晴らしい。



夏は高温多湿、冬は氷点下という広島の厳しい気候条件を認識し

目指す性能を設計し、適切な断熱と気密工事を行い、

住まい手に「快適な温熱環境」を提供すること。

が目標です。


ちょうど1年前、この夏にお引き渡しをしたある建て替え前のお住まいへ

お邪魔した光景です。

建築後約40年を経た木造2階建住宅は、外気温=室温くらい寒く、

ご家族は全員家の中でダウン(薄いやつでなく本格的なもの)を着用され

2階にお邪魔すると、大学生の娘さんが冷え切った室内で

電気ストーブで暖をとりつつ

全身布団にくるまって頭だけ出してパソコンを操作しつつ

「あ、こんにちは。」

とご挨拶をして下さいました。


暑いのも、寒いのも、人は萎えます。

行動する元気がなくなり、行動範囲も狭くなります。

寒い洗面所で服を脱いでお風呂に入るのもうんざりだし、

朝から寒さに震えつつ顔を洗うのもおっくう。

トイレだって寒いと行くのが嫌になります。


また、ずーーっと前になりますが、ある人が

「洋服って、冬物にお金をかけるべきだよね。だって冬が一番長いからさ。」

と言われていたのを覚えています。


案外長いツライ冬をどう過ごせるようにしておくか、

家にいる時間は冬の方が長いわけですし

いくら寒くて嫌だからって、出かけるのに顔を洗わず歯も磨かないって

・・・・・ないですよね。(笑)

ストレス少なく日常生活が送れたら、本当にいいじゃないですか。

適切な温熱環境のもとで、

人はだれほど気分も身体も解放され、自由になるか、

それを手に入れた人にだけわかるはずです。



ただ、快適を作るには、経験や勘だけでは実現できないのです。

私自身は正直数値は苦手ですが(汗)、

数千万円!という対価を支払って手に入れて頂くものが

どれほどのもの(快適性・性能・エネルギー消費量)であるか、

温熱環境のクリエイトを目指す以上、

入手される方にお示ししてご確認を頂くのは

当然という気がします。




技術とは、1ミリの誤差もなく仕上げる職人の手業のことだけでなく、

熱をどう扱い、どのような室内環境を作り出すか、

も、技術なのです。

どちらも、先ずは志があること、そして研鑽が必要であって

一朝一夕では手に入らないのも同じです。

大工さんだけでなく、電気屋さんも、給排水屋さんも、基礎屋さんも

すべての関わる人たちの理解と技術が必要です。



私は、寒くて夏が暑い東広島の盆地に暮らす上で

夏の冬も温熱環境が何より大事!

を痛感していますし、

年齢を重ねれば重ねるほど、

温熱環境がもたらす「快適」より素敵なものはない!

と、思います。

だから、温熱環境(を省エネで実現すること)にこだわり続けます。

いろんな技術革新もめざましく、工事も簡単でなく・・・・・

道は厳しいです。

しかし、志を持って地道にやるものだけが提供できることですし、

最終的には「健康」という全ての基本となる価値に行き着く

大きな価値(ベネフィット)があります。



「快適」が欲しいから、

「理科的な知識」と「それを実現する技術」が絶対に必要、なのです。





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by ntecj-yoko | 2014-12-28 11:22 | 取り組み

設計士yokoが主催する スタジオエンネのブログ


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