『建てた後から始まる、を考える。防暑 その1』
2014年 06月 08日
梅雨の晴れ間といいますか、
今日は少し太陽の日差しがあります。
お洗濯ものの外干しのチャンスですね。
さて、これから迎える夏に向けていろいろと対策を
練っておられる方も多いかと思います。
一般的になった、「グリーンカーテン」がその代表です。
夏を乗り切るに当たり、涼しさを取り込むのと同時に
暑さを防ぐことが大切です。
採涼の回でも書きましたが、熱を室内に入れないこと、が一番。
夏の暑さの原因は、熱と湿気です。
室内に外の高温多湿となった空気や強い日射を入れないことで
室温上昇を防ぎます。
建物の中で熱的にもっとも弱い部分は「窓」ですから、
窓外に日射を遮蔽するものを設置することが有効です。
グリーンカーテンやすだれ、今頃多種多様に売っているスクリーン
などをぜひ利用して下さい。
(窓上庇がないと2階はちょっと難しいですね~。)
日中は日射を防げばいいのは簡単に分かりますが、
問題は、夜です。
日が沈み、強い日射が影を潜めても、道路や建物などに
蓄熱された昼間の熱は、夜になって気温が下がると放熱され
外気温がなかなか下がらない状況になります。
こうなると寝苦しく、どうやってもお手上げ状態・・・となります。
夏は睡眠が十分に取れないのが一番つらい、と私は考えます。
水を湛えた田んぼ、山々、川、舗装されていない道・・・
周りの自然に恵まれている地域では、街中に比べると外気温
自体もあがりませんし、蓄熱もされていませんから夜間も
熱帯夜になることが少ないです。
2年前に真夏の8月に宿泊した「界・阿蘇」(星野リゾート)では、
「外気温自体が28度を超えないんですよ。」
との、スタッフの方の言葉が印象的でした。
「界・阿蘇」のHPより。↑
ま、レストランやホールなどではエアコンが稼動していましたが
不特定多数の方が利用する場ですから、致し方ないですね。
家の周囲を緑で覆うことが出来れば、室温を上げないことにも
効果がありそうですが、
これも立地条件もあり、ケースバイケースですよね。
そもそも、植物は生き物ですから面倒を見なければなりません。
手間を厭わない方であれば問題はないでしょうが、
植物や虫が苦手な方もいらっしゃれば、
真夏に外での草取りや水やり作業は、誰にとっても重労働です。
グリーンに覆われた家は見た目も風情があり、ステキですが、
ある限り面倒を見ること、シロアリなどの害虫対策も必須です。
また、よく見かける落葉樹による夏の日射遮蔽と冬の日射取得も
(落葉樹は夏は葉が茂り、冬は落ちる性質を利用した
日射遮蔽と取得におけるパッシブデザインの手法のひとつ)
植える位置と窓の位置関係と距離を考慮しないと、
効果は得られませんので、ご注意!ですね。
木があまり家に近いと、落ち葉が樋に詰まるなど思わぬデメリットも
発生する可能性があります。
植栽は、防暑に効果的ですが、
出来る(無理なくお世話が続けられる)範囲で、
自分たちでどこまで出来るかを考えて導入することが大切です。
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by ntecj-yoko
| 2014-06-08 11:22
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