『建てた後から始まる、を考える。採涼 その4』
2014年 06月 07日
いよいよ、中国地方も入梅しました。
今年の梅雨はどうやら長いらしい・・・
です。
昨日は大阪へ行っておりましたが、
夕方に急な豪雨に遭遇し、天気の急変がイマドキらしい
と、変な関心をしておりました。
さて、今時点(午前10時半頃)で
エヌテック事務所の湿度は70%、室温は25.2度です。
さて、雨天続きで困ることの筆頭は洗濯物ではないかと思います。
外に干しても高い湿度もあって水分が蒸発せず、
乾きません。
室内に干すと、湿気が家中に充満するため、
やっかいなカビの原因となってしまいます。
でも、洗濯物は毎日出るし・・・
前回まで「湿度コントロール」の難しさを書いてきましたが
もしかしたら一年中で一番「快適にするに難しい」季節は
梅雨かもしれません。
湿気はもちろんのこと、暖房が欲しいくらい肌寒い日もあれば
暑くてムシムシの日もあります。
気まぐれに?変わる天気に振り回されているわけですが、
そんな中でもどうにか快適に過ごしたいですよね。
前にも書きましたが、蒸し暑い(湿度が高い)のは
自然の力利用のパッシブデザインではお手上げです。
呼吸すると言われている素材の力を過信するのも?であって
(繰り返しますが、自然素材がダメというのではなく
それだけで、湿気を全て適切にコントロールするほどの期待を
するのは?ということです。)
エアコンの除湿機能や、除湿機、デシカなどの設備を
適度に利用するのがおススメです。
余談ですが、洗濯物については計画当初から通年で
どこに干すのかを考えておくことが大切ですね。
高温多湿の梅雨~夏を持つ日本で家を建て暮らすには、
「涼しく感じて夏を過ごす。」
には、
日射を入れない(夏は入らず冬jは入る)、
外部で日射を遮蔽できるようにする、
湿気を取り去ることが出来る設備を備える、
湿気を発生させたらすぐに排出できるようにしておく、
高温多湿の外気が入りにくい構造にしておく、(気密)
などなど・・・
我慢をすれば省エネになるというわけでもないわけで
窓を開けて涼しい風を入れたつもりが、
高温多湿の熱風を招き入れて結果より暑くなったり
エアコンを点けずに扇風機の方が電気代が安いjかも?と、
実はその方が電気消費量が多かったり、
エアコンより電力消費量の多い家電製品を使い放題だったり、
何とか省エネに快適にしたいと思っているのに
ポイントがずれているかもしれません。
窓を開けられる場所なのかどうかも含め
周辺環境を考慮して、
利用できるものとそうでないものを見極める、
洗濯物など日々の暮らしの泥臭い部分の処理も重要。
本当にバルコニーに干すのが正解なのか、
建物の「計画時から」考えておかなければならないことがある
わけです。
中間期が短くより暑く長くなったように感じる湿度の高い夏、
寒い冬には家の中での温度差が年々耐え難く、
人によって見た目の好みは違えども、
温度湿度に対する感じ方には大差がないのが実際です。
で、やっぱり、適切な温湿度の中にいるのが「快適」であるのは
間違いありません。
何となく涼しそう・・・
という、イメージに惑わされず、
気候と建築、素材、設備の特性をクールに考えて、
快適に省エネに夏を過ごせる家と暮らしを手に入れて下さい。
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by ntecj-yoko
| 2014-06-07 09:35
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