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『建てた後から始まる、を考える。採涼  その2』

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6月に入り、気温もですが湿度が上昇して来ました。

熱中症に要注意!ですね!

さて、「採涼」の2回目です。

涼を取るにあたり、日本では昔から「風」を取り込み

換気と同時に涼しさも取り入れる習慣があり、

本質的な心地よさもあいまって今でも

「自然のあるがままに暮らしたい」

という方が多いですね。

個人的に、その気持ちは非常に良くわかります。

本質的に心地よいことと、もったいない精神?もあり、

出来るだけエアコンなどを使わず夏を過ごすことが良し

とされている風潮もあります。

本当に自然の力だけで心地よさを得ることが出来るのかは

前回書きましたが、地域によっては設備を効果的に使ったほうが

断然おススメの場合もあることも書きました。

”適切に効果的に必要なときに使う”

ことには、納得できても

さすがに「全館冷暖房」となると抵抗がある方の方が多い

かもしれませんね。

私もそうでした。

しかし、あるべき快適な温熱環境を目指したとき、

部分間欠冷暖房は本当に快適であり省エネなのだろうか?

もしかしたら全館冷暖房の方が合理的なのかもしれない・・・・

と、考えるようになりました。

大事なのは、3つです。

① 敷地や地域条件にあった自然エネルギー利用

⇒パッシブデザイン(太陽=採光・採暖 風=通風・採涼・換気)

② 熱を逃がさない高気密高断熱の高性能躯体

③ 省エネ性の高い冷暖房設備によって家中の温度ムラをなくす。

このうち、①、②についてはさんざん書いてきましたし、

納得しやすいかと思います。

③は、結果的に全館冷暖房を指しますが、

パッと思いつくのは

「良さそうだけど、高そう。(導入費用も維持費も)」

ではないでしょうか?

あとの回で述べますが、確かに設備費用は安くありません。

が、③だけでなく②もコストが掛かることであり、

①、②がなければ③も活かせないという相互関係にあって

よって、③の設備費用だけが高くつくというわけでもないんです。

温熱環境の快適性が高い家は、安くは出来ないのが事実。

ただコストを掛けるのは、建築本体のことであり、

高級なキッチンや浴室、内装など、どこにコストを掛けて

その結果どういう暮らしがしたいのか、は、

住まい手様自身の価値観になります。

こちらは、5月31日の産経ニュースの記事です。
『建てた後から始まる、を考える。採涼  その2』_b0122502_107519.jpg

5月としては最高気温を記録しただけでなく「黄砂」による影響も

書かれています。

窓を開けて涼やかでフレッシュな空気を取り入れ、

家のよどんだ空気を一掃し、涼しさも取り入れる・・・・・

ことは、だんだん過去のこととなりつつあるのかも?

しれません。

私たちを取り巻く環境が変わってきているのです。

続きます。





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by ntecj-yoko | 2014-06-02 10:13 | 取り組み

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