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『建てた後から始まる、を考える。冷房 その4』

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少し、更新が滞ってしまい失礼致しました。

「冷房」について、続きです。

エヌテックは、パッシブデザインという自然の力を利用した

設計手法を採用し、先ずは”敷地と周辺が持つ可能性”

を最大限活かすことを考えます。

敷地の条件というのは、場所によって千差万別であり、

パッシブデザインだから太陽と風が存分に利用できる、

というわけでもないんです。

ケースバイケース、条件に合ったやり方があります。

そもそも、方位や近接する建物によって日射取得が難しい

場合もありますし、

風は「卓越風」(地域特有の風)通りに吹かないこともあります。

(風キャッチするのは本当に難しい!!)

「街中」の場合、特に夏場が要注意!ですね。

自然がいくら好きと言っても、

真夏の猛暑で強烈な太陽でカンカンに熱せられた道路、

コンクリート建築物、エアコンの排気・・・

道路は、50~60℃くらいになっていることもあり、

昼間は当然ですが、夜になっても外気温が下がらず

特に昼間(都会の場合)窓を開けて風を取り込むと、

熱風を室内に入れることになってしまいます。

「通風」といって、風を入れて出す(風を通す)こともできますが、

熱が室内に入ってしまい室温上昇の原因となってしまうわけです。

日が沈むと外気温も下がる、周辺を緑に囲まれた条件でなく

蓄熱性のある物質(コンクリート、アスファルト)に囲まれて

熱を発生するもの(エアコン室外機、車の排気ガスなど)が多い場合は

真夏の日中は窓を開けずエアコン冷房を利用する、

(もちろん外部で熱をシャットアウトできるようにしておく)

日が沈んで外婚が下がる、もしくは風が涼しくなったら

窓を開けて通風をする、がおススメです。

年々暑さを増す「真夏」において、風を通すことは逆に室内を暑くし

冷房負荷を多くしてしまう危険大!です。

くどいですけど、

先ずは、一番の熱的な弱点である「窓」で

日射遮蔽を行えるようにしておくこと、

(高性能窓+窓上庇、ルーバー雨戸、シャッターなど)

その上で効率の良い冷房を備えておく、

が”真夏の街中ライフ”にはおススメです。

日本の夏は高温多湿のため、暑さに対し身体の防御策としての

汗が乾きにくい→体が冷えにくい、という厳しい条件です。

我慢もほどほど、高効率になったエアコンなどの冷房機器を

上手く使って下さい。

「エコハウスのウソ」(P41)に書いてあるように、

現代の本当の 「夏を旨とした家」 とは、

『わずかな電力で冷房が上手に出来、健康と命を守る家』

のこと、だと私も思います。

涼しい夜風を取り込む通風も考えておきながら、

わずかな電力で冷房が出来るような家にしておく・・・

建築で出来る部分をちゃんとやっておかないと、

多大なる電力で無理やり冷房→多大なる電気代に驚愕→

省エネと言う我慢の生活に後戻り→暑くて寝られず体調を崩す・・・・

もしくは、下に溜まった冷気おため冷え過ぎで体調を崩す・・・・・

ってことになりかねませんのでご注意!

建築で備える・・・高性能窓は絶対のおススメアイテムですが

軒(南で特に有効)と窓上庇も必須!

日陰を作ってくれ、簾も取り付け可能な便利なやつ。

しかし、これ(庇)、建築後は設置が難しい(というか無理かな?)・・・

冷房とは関係ないですけど、庇が遮ってくれるのは強烈な日差しだけでなく

「雨」もです。

庇があると、雨が降っても窓が開けられます。

深い軒、窓上庇、ルーバー雨戸を備えたZEHの「TK-house」
『建てた後から始まる、を考える。冷房 その4』_b0122502_1838848.jpg

5月9日(金)午後2時頃撮影したもの。

サッシは、シャノンの樹脂サッシ(U値=1.5W/㎡K)を採用してます。






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by ntecj-yoko | 2014-05-10 18:58 | 取り組み

設計士yokoが主催する スタジオエンネのブログ


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