『建てた後から始まる、を考える。冷房 その3』
2014年 05月 07日
いや~、今日も5月らしい清々しいお天気になりましたね。
外気温も20℃くらい、湿度がちょっと低めで(40%以下)、
外が気持ちいいですね。
そろそろ、真夏に備えてグリーンカーテンを用意しました、
というお便りも頂いております。
さて、昨日の続きで「冷房について」ですが、
イメージですけど、真夏に電力事情をひっ迫させる元凶は
エアコン冷房であり、エアコンを点けずに夏を過ごしました!
が、いいような・・・そんな風潮はないでしょうか?
むろん、周辺事情に恵まれてエアコン冷房がなくてもOKな方は
全然良いのですが、
そもそもエアコン自体がお好きでない方、
省エネしたい方は、
「我慢の夏、耐える限界に挑戦の夏!」
になっていらっしゃいませんでしょうか?
「エコハウスのウソ」(by前真之)によると、
人はもともと暑さに強い生き物であるらしいのですが、
日本の夏は、「高温多湿」で湿度の低いアフリカより過酷な環境です。
周囲の環境に恵まれている方以外は無理をなさいませんように・・・
体を壊しては元も子もありません。
そこで、エアコン冷房の効き具合、について考えてみたいと思います。
「冷房」は冷たい空気のため、重く、すぐに下に沈んでしまいます。
断熱気密の甘い家になるほど、冷気は下(床)に、暑い空気は上(天井)に、
が顕著になります。
これはなぜかと言いますと、
熱は、高い方から低い方へ流れるのが自然の摂理、
外部の方が高温のため、温度の低い室内へ
熱的に弱い部分や隙間から、熱が室内に侵入しているからです。
断熱性気密性が高い家は、
熱が侵入しにくく、隙間もないため外気も侵入しにくいため
室内で発生させた冷気がムラなく部屋に行き渡りやすいわけですね。
これは、暖房時も同様です。
断熱気密を良くないことと「感じている」方は、いまだに多いようですが、
床から天井まで、温度差のない温熱環境を整えようとするなら、
少しの電力で冷房(暖房)を効かせて快適にしたいなら、
高断熱にする、高性能な熱を逃がさない(入れない)窓、
そしてしっかりと気密をして隙間を無くしてやること、
この3点は「最低限」建築として必要なことです。
プラス、日射遮蔽による遮熱(遮熱材もあり)の同時に必要なんですね。
高断熱な躯体や気密は、建築時のことであり
建築後は基本的にどうにもなりませんが
夏の強烈な日射が当たり放題の全く無防備な窓を見るにつけ、
「せめて、窓外に簾くらいしたらいいのに。」
と、余計な事とは思いつつ・・・・・思います。
スダレを付ける庇もない窓も多く、
猛暑に対してどうにも手の打ちようがない・・・
窓も多く見掛け、暑さが苦手な私などヒトゴトながら心配になります。
室内のカーテンを閉めて日射を遮蔽していらっしゃるようですが、
日射は室内に入ってしまうと、熱も侵入しているため
あまり効果がないのが現実です。
断熱遮蔽効果のあるカーテンもありますけどね。
今は、後付けできる”外付け日射遮蔽スクリーン”も
結構リーズナブルに設置が出来るようになりました。
やはり、年々暑くなる夏のせいか、需要が多いらしく
強い風の時はちゃんと外れるようになっていたり、
さすがは日本製、きめ細かく上手く出来ています。
ご参考までに。
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by ntecj-yoko
| 2014-05-07 15:46
| 取り組み