『建てた後から始まる、を考える。冷房 その1』
2014年 05月 05日
5月に入って外が心地よい季節になりました。
お子様と一緒の外遊びが楽しい時期ですね。
次月の6月になると梅雨が近くなり、
外気温も上昇する上に湿度も高くなることで
これから不快指数は上がる一方になってきます。
そこで、建築関係の本の中で私の一番の愛読書である
「エコハウスのウソ」(by前真之)を参考にしつつ
『建てた後から始まること』
を考えながら、
建てる前のご参考にして頂きたいと思い、
真夏を迎える前に数回に分けて書いて行きます。
さて、いまさらですが、「家」はれっきとした「建築」です。
で、建築は工事が終わっただけでは完成していません。
ほとんどの建築は”使われる”(住む)ことが目的のものだからです。
街中であろうが、郊外であろうが、建築物は自然の中に存在し
その影響を受けることで、内部の環境が作られます。
こればっかりは、例外はありません。
よって、写真で見たのでは決して分からなかった
「温度」「湿度」「光」「音」「匂い」・・・などに直面することになります。
これらは、全て「自然界を支配する物理の法則」に沿って
人の思惑とは関係なく、否応なくあらわれます。
当然ですが、自然に悪意があるわけでなく、
人が自然の法則に対し無知であったり軽んじたり無視したことによる
ツケをこうむるだけなんですね。
で、ツケをこうむったつじつま合わせのために、
すでに貴重品となりつつあるエネルギーを膨大に消費する結果となっています。
建築(家)は構造などの力学だけでなく、
物理の法則と綿密に関係していることを考えずに作ってしまった結果、
電気代、ガス代、灯油代となって家計をひっ迫させ、
暑い寒いは、ストレスとなって苦痛を伴い、果ては体調を崩す原因にもなる・・・・・
こういった結果の全てを背負い影響を受け続けるのは、
作った人ではなく、
そこに「住む人、自分自身」なんです。
決してデザイン本位の家や建築を悪く言うためのものではありません。
目から得る情報の重要さ、人に与える影響の大きさは十分に理解しています。
それ(意匠的)だけで大満足をされている方があればそれも良し、
自分が手に入れたいものはそれだ、とおっしゃる方には
この文章は意味のない情報になるでしょう。
いや、家はもしかしたらちょっと違うのかも?
と、薄々感じ始めた方へ向けて綴って行きたいと思います。
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by ntecj-yoko
| 2014-05-05 15:07
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