『家は健康の土台。その6”断熱気密”』
2013年 12月 14日
いや~、昨晩から本格的な寒さに突入しましたね。
八本松の朝は、うっすら屋根に雪がありました。
さて、先日12月12日(木)に
「硝子繊維協会」さん主催のセミナーがあり、
前先生(東京大学)が講演をされるということで行って来ました。
(全国のエコハウスの調査をされた内容がすごく面白い!)
前先生のお話は業界人にとって分かりやすく面白く、
しかも、実証を元にされているため、具体的です。
笑いつつお話を聞き、スライドを見ておりましたが
1時間15分はあっという間!
終始「断熱気密の重要さ」を強く再認識させられました。
正しい知識で正しく工事を行うことの大切さについてもです。
先生のお話中にも、「家と健康」に触れた場面がありました。
こう寒くなってくると実感でご理解を頂けることと思いますが
皆さんの家の暖房冷房の効きの良し悪しは、
個人個人のオカネと健康の問題でもあり、
日本のエネルギーや健康保険=国の問題でもあるのです。
前先生のお話の中で
「建設業界の方は、木造、木に対する想いは人一倍なのに
断熱気密に対するアレルギー?が未だに根強くありますね。」
というような内容がありました。
「断熱気密(高気密高断熱)をすると、木が腐る。」(え?)
「昔の人なしで過ごしていたから必要ない。」(快適の否定?)
「気密断熱はほどほどでいい。」(マジですか!?)
などは私もエンドユーザーさんを通して聞きます。
どれも、正しい知識不足であり唖然とすることなのですが、
特に三番目は、唖然を通り越してプロとして最悪かもしれません。
断熱がされていないと寒いんだろうな、は、予想がつきますが、
気密がどうして必要なのかイマ一つ分からない方も多いようです。
「気密 = 外気の流入を防ぐ」(冬の場合)
ことです。
寒い日、室内でエアコン暖房をしたとします。
吹出される暖かい空気は軽いため上昇し天井付近に溜まります。
その分冷たく重い空気は下に溜まります。(足元が寒いのはこのため)
気密が甘い場合、温かい空気は天井から抜けて行き、
その分を補うため隙間から外部の冷たい空気が侵入してきます。
冷たい空気 = 重い ため、やはり足元に滞留します。
この繰り返しで、いつまでたっても部屋全体が温まることなく
寒さは解消されず、暖房を追加することになるかもしれません。
(暖房の追加 = ホットカーペット(足元対策)など)
断熱と気密はセットで行う必要があるのです。
外部の影響を受けにくくする
= 断熱
室内の熱(冷気)を逃がしにくくする
= 気密
気密は、風船をイメージして頂くと分かりやすいかもしれませんね。
膨らんだ風船に小さい穴があると、徐々に空気は抜けて行きます。
気密が甘い家は、これと同じです。
室内の「温熱環境を適切にする」ことは、
断熱気密の知識があって初めて可能になります。
どんな素晴らしい暖冷房設備であっても、家の性能あってのこと。
先ずは、家(建築)に適切にコストを掛けて下さい・・・
これは、前先生のお話にもありました。
全く同感です。
断熱一辺倒だった、これまでの基準から、
平成25年基準は、「一時消費エネルギー」が基準となり、
一年を通してのエネルギー消費が問われます。
では、どれだけやればどうなるのか?を判断するために
「数値」
が必須となるわけです。
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by ntecj-yoko
| 2013-12-14 14:03
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