『快適は、性能のバランスで実現する。』
2013年 06月 11日
山口県下松市で工事中のGinger Houseが
完成に近づきました。
完了検査の日程も決まり、ラストスパートに入っています。
これまで通り最後まで気を抜かず進めて参ります。
さて、Ginger Houseは、「長期優良住宅」の認定を取得済で、
構造躯体にSE構法を採用した「耐震等級=3」(最高等級)の
耐震性の高い建物あり、
もちろん”快適性の基本”断熱気密性能も高く、
「省エネ対策等級=4」を取得しています。
Q値、μ値、シミュレーション、により
快適性のバランスを追求したお住いでもあります。
現在、住宅の各種性能は、高い確度で数値として
算出し、検討が出来るようになりました。
断熱性の高さを示す「Q値」(10月以降はU値)は
かなり広く知られるようになりましたよね。
Q値は、数値が小さいほど性能の高さを示しますが、
高けりゃいいってもんでもないところが、一筋縄ではいかない
面白さです。
冬場は断熱性能の高さで暖かさキープが出来るのですが、
夏場は入ってきた熱が容易に逃げないというデメリットに転換します。
性能自慢の場合、ほとんどが「Q値」は示されていても、
「μ値」(夏期日射取得係数)が示されておらず、
夏の冷房エネルギー(冷房負荷)を減らす基本である、
「日射(外の熱)を入れない」
が、不明・・・となっているのです。
Q値が、1.0W/㎡K を下回るような場合は、
冬の暖房エネルギーが極端に少なくて、
逆に夏の冷房エネルギーが普通より増える、
という結果になります。
(性能によるエネルギー消費量の違いを数値で示すグラフは、
家作り教室で公開します。)
入ってきた熱がず~~~~~っと逃げない為、
冷房の力で無理やり冷やす・・・というイメージです。
日本の気候は独特で、冬は氷点下(ヨーロッパ並み)、
夏は亜熱帯並(東南アジア並)・・・
となっており、どこに焦点を当てるかになるのですが、
冬だけでも夏だけでも「快適で省エネ」になりませんから
通年での考察が重要になります。
熱が逃げない、入らないようにしておき、
冬は、日射を取り入れて暖房エネルギー減に役立てる、
夏は、日射を侵入しにくくしておき、冷房エネルギー減とする。
先ずは、躯体性能をどのあたりに設定するか、
そのために建物をどのようにデザイン(設計)するか、
性能だけを追いかけていては、
「本当の快適」と「本当の省エネ」は得られません。
エヌテックは「快適と省エネ」を求めて
丁度いい『バランス』を追求しています。
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by ntecj-yoko
| 2013-06-11 09:49
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