『快適は”建築”で作る。その2』(Ginger House)
2013年 02月 07日
さて、「快適は建築で作る」の2回目です。
断熱性能を高めることで冬は温かそう…は、
”イメージ”だけでも何となく掴めますよね。
でも、夏がよりいっそう暑そう!
というイメージもあります。
夏の「涼」を得る最大のポイントは、35度超えにもなる外部の熱を
「建物の中に入れないこと」、とにかくこれに尽きます。
なんで暑いかというと、熱が室内に入って来るから、室温が上昇するわけで、
断熱性(保温性)が高いと、入ってきた熱が抜けにくいということを
きちんと分かっていれば「涼しさが長持ちする」メリットを
最大限活かして快適さを作ることが出来ます。
夏の対策としては5点あります。
①建築物自体で熱をシャットアウト!⇒断熱性を高める
②熱的に弱い部分である「窓」から入る熱を減らす。⇒窓を高性能なものにする
③建物を出来るだけ日陰にしてやる。⇒軒や庇などの建築的配慮をしておく
④外気温が下がったら、風を入れる。⇒むやみに「昼間に通風しない!」
⑤外部で熱をシャットアウトする!⇒これが最大のキモ!!
住まい手様にやって頂くのは、④と⑤の2つだけ。
しかも、大層なことではなくお子様でも出来る簡単なことです。
あとは全て建築的配慮であり、つまり建築時にちゃんとやっておかないとダメ
ってことです。
よく、ネットなどで見掛ける
「高気密高断熱の家は夏が暑い!」
というのは、猛暑の熱を室内に入れない建築的配慮が欠けているからです。
軒も窓上庇もスダレなどの配慮もなく、直射日光が窓を直撃している家を
お見かけしますが、あれじゃ暑くなって当たり前。
あまりに知識がなさすぎます。
断熱性を高めることは、一念を通してメリットが大きいですから
省エネルギー的にも、快適のためにも、やはり欠かせません。
夏にエアコンなしで過ごす家などのキャッチコピーもお見かけしますが、
これもあり得ませんねー。
周囲を緑に囲まれた立地条件であれば可能ですが、
道路、建ち並ぶビルや建築物に囲まれ、エアコンの排熱にさらされている
街中では、エアコン(冷房)なしで過ごすなど、おススメできません。
室温を上げないように工夫した後、適切に使うのがエアコンの正しい使い方。
暮らしのエネルギー全体から見て、冷房に要するエネルギーの割合は
なんとたったの2%!なんですよね。
(エネルギーコスト的には給湯の方が多大なる影響ありです。)
冷房を我慢した挙句に苦しい夏を過ごすより、適切に使って元気に乗り切った方が
ずっとクレバーです。
とにかく、イメージ先行ではなく、きちんと知識を得ること、
エアコンなどの設備は後からどうにかなりますが、
建築的配慮は建築時しかできないのです。
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by ntecj-yoko
| 2013-02-07 11:28
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