『建てた後から始まる、を考える。採涼 その2』
2014年 06月 02日
6月に入り、気温もですが湿度が上昇して来ました。
熱中症に要注意!ですね!
さて、「採涼」の2回目です。
涼を取るにあたり、日本では昔から「風」を取り込み
換気と同時に涼しさも取り入れる習慣があり、
本質的な心地よさもあいまって今でも
「自然のあるがままに暮らしたい」
という方が多いですね。
個人的に、その気持ちは非常に良くわかります。
本質的に心地よいことと、もったいない精神?もあり、
出来るだけエアコンなどを使わず夏を過ごすことが良し
とされている風潮もあります。
本当に自然の力だけで心地よさを得ることが出来るのかは
前回書きましたが、地域によっては設備を効果的に使ったほうが
断然おススメの場合もあることも書きました。
”適切に効果的に必要なときに使う”
ことには、納得できても
さすがに「全館冷暖房」となると抵抗がある方の方が多い
かもしれませんね。
私もそうでした。
しかし、あるべき快適な温熱環境を目指したとき、
部分間欠冷暖房は本当に快適であり省エネなのだろうか?
もしかしたら全館冷暖房の方が合理的なのかもしれない・・・・
と、考えるようになりました。
大事なのは、3つです。
① 敷地や地域条件にあった自然エネルギー利用
⇒パッシブデザイン(太陽=採光・採暖 風=通風・採涼・換気)
② 熱を逃がさない高気密高断熱の高性能躯体
③ 省エネ性の高い冷暖房設備によって家中の温度ムラをなくす。
このうち、①、②についてはさんざん書いてきましたし、
納得しやすいかと思います。
③は、結果的に全館冷暖房を指しますが、
パッと思いつくのは
「良さそうだけど、高そう。(導入費用も維持費も)」
ではないでしょうか?
あとの回で述べますが、確かに設備費用は安くありません。
が、③だけでなく②もコストが掛かることであり、
①、②がなければ③も活かせないという相互関係にあって
よって、③の設備費用だけが高くつくというわけでもないんです。
温熱環境の快適性が高い家は、安くは出来ないのが事実。
ただコストを掛けるのは、建築本体のことであり、
高級なキッチンや浴室、内装など、どこにコストを掛けて
その結果どういう暮らしがしたいのか、は、
住まい手様自身の価値観になります。
こちらは、5月31日の産経ニュースの記事です。
5月としては最高気温を記録しただけでなく「黄砂」による影響も
書かれています。
窓を開けて涼やかでフレッシュな空気を取り入れ、
家のよどんだ空気を一掃し、涼しさも取り入れる・・・・・
ことは、だんだん過去のこととなりつつあるのかも?
しれません。
私たちを取り巻く環境が変わってきているのです。
続きます。
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by ntecj-yoko
| 2014-06-02 10:13
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